全日本家庭教育研究会
平成30年7月
幼児の夏休み学習…
梅雨が明けると、すぐ夏休みになります。幼稚園・保育園が休みになり、ゆったりと過ごせる時間も増えるでしょう。おうちの方も多少ゆとりある時期かもしれません。暑さは厳しいですが、少しまとまった時間が持てそうです。しかし、事前に計画をしないでだらだらと過ごしてしまうと、夏休みに何をして過ごしたのだろうと実りのなかったことを後悔することになります。夏休み前がポイントになりそうです。
大きな目標を3つほど立てて、おうちの方と挑戦することをお勧めします。欲張って目標が多過ぎても、達成が難し過ぎてもよくありません。そのヒントを述べますが、参考にして、家庭の事情に合わせた達成感の持てるものを計画しましょう。
≪丈夫な体を作る≫
①プールや海水浴に10日以上行く。目標は、自分で着替え、シャワーなどの入水手順を守ることです。プールの中で目を開けることができ、伏し浮きなどの自由形で3m泳げれば「完璧」です。
②近所の低い山を2つ登る。自分の水筒・弁当・雨具・着替えなどの荷物は自分で背負う。ゆっくりでいいので、休憩まで15分くらい頑張る→休息・水分補給→また頑張る→登頂・記念撮影・食事→下山で「成功」です。おうちの方も登山靴、帽子、日焼け止め、呼子の笛などを持って、サポートしてあげましょう。
③近所のラジオ体操に行く。前の晩に、自分で目覚ましをセット→起床→洗面・着替えをして、20日以上参加できたら「優秀賞」です。
※①~③のどれか1つができれば最高です。おうちの方の判断で、無理のないようにし、やり終えた達成感を大切にしましょう。
≪広い知識を育てる≫
①絵本を読む(読み聞かせをする)。図書館へ行く→2~3冊借りて読む→図書館へ返す。夏休み中に15冊読めたら「読書大賞」とするのはどうでしょうか。
②朝顔の観察をする。毎日水をやり、1本の苗に咲く花の数や色が、夕方にどうなっているのか観察してみましょう。茎、葉、つぼみ、花、しぼんだ花の絵が描けたら、「科学賞」でしょう。
③ポピーのしていないところをする。時間が無くできなかった部分や難しくて残っているところに挑戦する→おうちの方が丸を付けて、誉める→全部終わったら、「ポピー終わったよ! パーティー賞」などとして、さらに誉めてあげましょう。
※これも3つの目標のうちどれか1つができれば「最優秀賞」です。無理のないように調整し、終えた達成感を大切にします。
≪我が家の生活習慣を育てる≫
①挨拶をする。起きたときには「おはようございます」、食前の「いただきます」、食後の「ごちそうさまでした」が言えるようにします。
②交通安全の徹底をする。まず、歩道の歩き方と信号のある交差点の渡り方の確認です。命に関わる基本ですから、現場で幼児の様子を見ながら習慣作りをしましょう。
③電車やバスの乗り方を身に付ける。外出時の安全とマナー・エチケットの実習です。駆け込んで乗らない、お年寄りに席を譲ることができれば「マナー優秀賞」です。
※家庭で大切にしたい3つの目標のうちどれか1つができれば最高です。おうちの方の判断で徹底しましょう。
子どもの成長は、スロープ状というより階段状です。節目の夏休みの後にはグンと大きく成長しています。
(全日本家庭教育研究会 本部講師 荒川 進)
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